D.Y.F.Cオンラインアカデミー 4コマ水産学
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4コマ水産学

高本 采実

高本采実 先生

近畿大学農学部水産学科を卒業し、在学時はサメやマグロをはじめとした魚の研究に没頭。
現在はSNSや各メディアにて釣りと共に魚の生態をはじめとした豆知識をイラストと共に発信するなど、魚の魅力と釣りの魅力を伝えるために活躍中。

4コマ水産学「アユ」編

  • アユ
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そろそろシーズンインするアユ
友釣りで狙う方も多数いるのでは…

今回はアユの攻撃にターゲットを絞ってお伝えします。

◆アユが攻撃する距離
<侵入者に対して>
侵入者は上辺りから底に向かって侵入していきますが、なわばり個体に見つかると、逃げるために向きを変え始めます。
なわばり個体に見つけられた時の両者間の距離で、侵入者が攻撃されるかどうかが変わります。

2匹のアユの距離:
40cm以内:侵入者に対してみんな攻撃します
40〜45cm:攻撃したりしなかったり
45cm以上:攻撃しません

<なわばり個体同士>
互いになわばりを持つアユ同士、もちろんなわばり範囲が重なることだってあります。
この場合の攻撃距離はどうなるのでしょうか。

2匹のアユの距離:
10cm以内:両者攻撃します
15〜25cm:攻撃したりしなかったり
25cm以上:攻撃や衝突を避けます

◆水深と攻撃の関係
実は攻撃行動回数は、水深がとても影響していたりします。

水深が浅くなるにつれて:
なわばりを維持するために、攻撃回数が増えます。
⇒これによりかなりエネルギーを消費します。

水深50cmより深くなるにつれて:
攻撃回数が減り、摂餌する時間が増えます。
⇒しっかり成長することができます。

さぁみなさん、この距離や水深を参考に
鮎釣りを楽しんでください。

<参考文献>
Haruo Honda and Ryosuke Yamamoto(2018),Height and horizontal distance of territorial attacks by ayu(Plecoglossus altivelis)were observed in aquaria,Japan.J.Ichthyol.,65(2),205-209

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