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気象学

<第1回>
覚えておきたい雲の種類10

覚えておきたい雲の種類10

(1)雲はどうやってできるの?

雲はとても大きく見えますが、小さな水や氷の粒が集まったものです。水や氷の粒の大きさ(半径)は0.01mmくらいで、髪の毛の太さの5分の1程度しかありません。これらの粒は空気中の水蒸気(気体の水)が液体の水や固体の氷になったものです。
水蒸気が水や氷の粒になるには、冷やされることと、目に見えないほど小さな、雲の芯となる”チリ”が必要です。
モクモクとした雲ができる場所には、上昇気流といって上空に向かう空気の流れがたくさんあります。空気は上昇すると膨らんで温度が下がります。温度が下がることによってそれまで見えなかった水蒸気がチリにくっつき、水や氷の粒となって現れるのです。これがたくさん集まったものが雲です。

覚えておきたい雲の種類10雲になる前は、チリと水蒸気が別々に存在。
チリを核にして水蒸気がくっつき、水や氷の粒になる。これが集まって雲になる。

では、なぜ雲は空に浮かぶのか疑問に思ったことはありませんか?
雲がいくら小さな粒の集まりでも、重さはあるので通常は空に浮くことはできません。それでも、雲を成す水や氷の粒が落ちることができないほどの上昇気流があるため、雲は空に浮かぶことができるのです。上昇気流で支えきれなくなるほど大きくなると、雨や雪などになって地上に降ってきます。

(2)十種雲形を覚えよう!

雲は形やできる高さによって10種類に分けられ、「十種雲形」と呼ばれています。雲の高さによって上層雲、中層雲、下層雲の3つに大きく分かれます。( )内は別名
写真出典:『すごすぎる天気の図鑑』(荒木健太郎/KADOKAWA)

上層雲

高度5000メートル以上の高いところでできる雲。
ほとんどが氷の粒でできている。

  • 巻雲(すじ雲)

    巻雲(すじ雲)

    高い空に現れる、白い色のなめらかな雲。

  • 巻積雲(うろこ雲)

    巻積雲(うろこ雲)

    つぶつぶや波のような形をした小さな雲。

  • 巻層雲(うす雲)

    巻層雲(うす雲)

    水にミルクを少し混ぜたような、ぼやっとしたうすい雲。太陽の周りに光の輪”ハロ”ができることもある。

中層雲

高度2000〜7000メートルくらいの高さにできる雲。

  • 高積雲(ひつじ雲)

    高積雲(ひつじ雲)

    白や灰色でモクモクしていたりレンズっぽかったりする雲。巻積雲よりも雲一つひとつのかたまりが大きい。

  • 高層雲(おぼろ雲)

    高層雲(おぼろ雲)

    空を広く覆い、太陽がすりガラスを通したようにぼんやり見える。

  • 乱層雲(雨雲、雪雲) 

    乱層雲(雨雲、雪雲)

    暗い色をしていて、雨や雪を降らせる。雲の底が乱れていることが多い。

下層雲

高度2000メートル以下の低い空にできる雲。

  • 層積雲(くもり雲)

    層積雲(くもり雲)

    空をくもらせる雲で、風に乗っていろんな姿になる。

  • 層雲(霧雲)

    層雲(霧雲)

    地上に最も近い空に現れ、地表に接すると霧と呼ばれる。

  • 積雲(わた雲)

    積雲(わた雲)

    モクモクしていて、暖かい季節に出やすい。

  • 積乱雲(雷雲)

    積乱雲(雷雲)

    高い空まで成長した雲。激しい雨を降らせたり、雷や竜巻を起こしたりする危ない雲。雲頂は1万2000メートル以上になることもある。

こうしてみると、いくつか共通して使われている漢字があることに気付きますね。
「巻」は空高い所にできる上層の雲、「層」は横に広がり輪郭がぼんやりとした雲、逆に「積」は積み重なるように上にモクモクと成長し輪郭がはっきりとした雲、「乱」は雨や雪を降らせて天気を乱す雲です。
雲の種類は10種類に分けられていますが、全く同じ形の雲には二度と出会えません。雲の形は刻一刻と変化しますので、釣りの合間にもぜひ空を見上げて一期一会の雲との出会いを楽しんでくださいね。

十種雲形フローチャートで雲の種類を見分けよう!

覚えておきたい雲の種類10参考『すごすぎる天気の図鑑』(荒木健太郎/KADOKAWA)

Column釣りと天気「気圧と魚の関係 」

釣りと天気「気圧と魚の関係 」

釣り人は低気圧が好きと言われるが、気圧は釣りにどんな影響を与えるのだろうか?気圧とは大気の重さによって生じる圧力のこと。周りに比べて気圧が低いところを低気圧、気圧が高いところを高気圧といい、“何hPa以上が高気圧”などの明確な数値の定義はない。なぜ釣り人が低気圧を好むかと言うと、気圧が低くなると水面を押さえつけていた圧力が弱まるため魚の動きが活発になるから、という説が有力。ほとんどの魚には浮き袋と呼ばれる器官があるが、低気圧になると大気の圧力が小さくなるため浮袋内部の気体が膨張しやすくなり、魚が水面近くに浮上してくることも多いとか。海よりも水深が浅い渓流や湖沼の釣りではさらに気圧の影響を受けやすく、気圧による魚の活性の違いを感じやすいとも言われている。ただし、低気圧が魚の活性にどのように影響を与えるか、そのメカニズムは具体的に解明されているわけではない。また、気圧の変化は水深が深くなると影響を受けにくいので、タナ深いところに棲む魚を狙いたい場合は、低気圧かどうかはあまり関係ないとも言われている。
参考:Newtonライト「気象のきほん」(ニュートンプレス)、「釣りと気象」長久昌弘 著(成美堂書店)など

太田絢子さん

太田絢子さん(気象予報士/防災士)

中学生のころから気象に興味をもち、大学在学中に気象予報士試験に合格。卒業後は損害保険会社に就職し、交通事故や自然災害に遭った人へのサービス業務に従事。自然災害が多発するなかで、災害の被害に遭う人をゼロにしたいと思うようになり、気象キャスターへ転身。2019年4月からは地元の東海地方で活動中。