高本采実 先生
近畿大学農学部水産学科を卒業し、在学時はサメやマグロをはじめとした魚の研究に没頭。
現在はSNSや各メディアにて釣りと共に魚の生態をはじめとした豆知識をイラストと共に発信するなど、魚の魅力と釣りの魅力を伝えるために活躍中。
スズキは小さい頃は藻場で育ちますが、藻場には多くの小魚がすんでいます。
大きくなる為には当然エサが必要ですが、それはどの魚も同じ。
ただエサも有限。
魚種や数が多ければその分競争率も上がります。
幸いといっていいのか、スズキは他の沿岸性の魚に比べ成長が早いです。
なのに魚の中での優先順位が中位ぐらいなので満腹を味わえるスズキは多くはありません…。
スズキは
藻場→藻場周辺(内湾)→湾口→外海へと
成長するにつれてすみ場所をかえていきます。
場所を変えるということは、エサも変わっていきます。
藻場ではアミ類・エビ類を食べている割合が多く
外海へシフトするにつれて魚類の割合が増していきます。
魚にとってエサは自分の命に直結する程大事な存在です。
競争が多い中でどうしたらエサを十分食べることができ成長し、
強く生きていけるかそれに対応していく知恵も大事です。
エビよりも魚の方がエネルギー摂取できますし
成長した体には魚を食べる方が効率も良いわけです。
そうして外海へうつっていくスズキですが
残念ながらエサの分け前は未だに充分でなく…笑
今この瞬間もお腹が空いているかもしれません。笑