高本采実 先生
近畿大学農学部水産学科を卒業し、在学時はサメやマグロをはじめとした魚の研究に没頭。
現在はSNSや各メディアにて釣りと共に魚の生態をはじめとした豆知識をイラストと共に発信するなど、魚の魅力と釣りの魅力を伝えるために活躍中。
姿形が、一般的にイメージする魚とは違い変わったルックスをお持ちのホウボウ。
君魚(キミウオ)という別名ももち、
江戸時代では、殿様が食す魚として高級魚でもありました。
今では釣りでも親しみのあるお魚です。
今回は、そのホウボウの鳴き声についてのお話を。
◆名前の由来
ホウボウの由来には諸説あります。
・底を這う様子から
・ボーという鳴き声から
など
◆鳴く理由
私たち人間も声(音)を出して会話をするように、実は魚たちも鳴き声を出す種がたくさんいます。
鳴き声を出すことで、
仲間内でコミュニケーションをとったり
威嚇行動に伴って鳴いたり
といった役割があります。
◆鳴き方
発音源は浮き袋です。
ここから空気の振動で「ボー」と音を鳴らします。
◆音程
鳴き声は個体差がありますが、
ホウボウは1kHz未満の低い部分にエネルギーがあります。
身近な音で例えると、
ピアノの真ん中の「ド」の音が約1kHz
(1kHz=1000Hz)
この音よりも低い音がよく出るのです。
ホウボウと出会った際、是非声を聞いてみてください。