高本采実 先生
近畿大学農学部水産学科を卒業し、在学時はサメやマグロをはじめとした魚の研究に没頭。
現在はSNSや各メディアにて釣りと共に魚の生態をはじめとした豆知識をイラストと共に発信するなど、魚の魅力と釣りの魅力を伝えるために活躍中。
梅雨真っ只中です。
この時期の主役、ナマズの生態をご紹介!
◆産卵期
ナマズの産卵期はまさに今真っ只中!
琵琶湖:5〜6月
関東:5〜7月
最盛期:6月中旬(梅雨時期)
弱い粘着力のある卵(直径2.1〜2.6mm)が、
水草や藻に付着します
◆生態系の位置付け
淡水生態系では、頂点捕食者です
なので個体数は比較的少ないです
◆食性
小魚(タナゴ類・ドジョウ類など)
エビ
貝類 など
いろいろ食べる肉食性
◆特殊器官
・上下2対のヒゲ:周囲の状況を把握できる
・側線器官:縦列方向・横列方向にも分布しており、水圧や水流の変化を感じることができる
・ウェーベル氏器官:外部の音を増幅して聞ける
⇒視覚への依存度は低い
◆摂餌活性(エサを食べる活性)
水温により変化します(下記温度は水温℃)
25〜30℃:最も盛ん
15℃以上:活発
15℃以下:不活発
10℃以下:エサをとらなくなる
◆行動
基本的には夜行性。
基本的には、日没直後〜日出直前に活動します
水温が下がってくると、活動終了時間が不安定になり深夜に終了することもあります
強い引きで楽しませてくれるナマズ
梅雨明けにはさらには活性も上がるので、
是非チャレンジしてみてください。
<参考文献>
Akira Mori(2014),A study on life and behavioral ecology of catfish in the waters of consolidated farmland,Tokyo University of Agriculture and Technology,12605甲博農第1173号