高本采実 先生
近畿大学農学部水産学科を卒業し、在学時はサメやマグロをはじめとした魚の研究に没頭。
現在はSNSや各メディアにて釣りと共に魚の生態をはじめとした豆知識をイラストと共に発信するなど、魚の魅力と釣りの魅力を伝えるために活躍中。
この時期大型サイズが狙えるアイゴ
今回はアイゴの食性について
◆エサ
アイゴは、植食性魚類の代表ともいわれるほど
普段は大部分は海藻を食べて過ごしています。
◆水温と摂餌(エサを食べること)の関係
もちろん魚と水温の関係は切っても切れない縁。
アイゴも水温によって食いっ気が変わります。
(水温℃)
17.5℃以下:摂餌行動をとらなくなる(〜5月中旬,12月上旬〜)
20℃以下:摂餌行動が減少する(5月中旬〜下旬,11月中旬〜下旬)
20℃以上:摂餌行動が活発(6〜11月)
◆摂餌選択性
普段は海藻がメインのエサとなるのですが
海藻のみだと、成長に必要な栄養が不足します。
その為アイゴは、必要な栄養に応じて海藻類やそれ以外のエサも選んで食べています。
◆海藻のみ食べると…
実験で海藻のみを食べてもらいました。
すると1日あたり
水温26℃:体重×32.20%
水温29℃:体重×39.05%
もの量の海藻を食べました。
この量を「70kgの人間」の場合に置き換えると、、、
なんと1日で海藻「約25kg」を完食
するぐらいの量です
<参考文献>
Satoshi Katayama,Seiji Akiyama,Miwako Naganuma,and Rena Shibata(2009), Age and Growth of Rabbitfish Shiganus fuscescens in Tateyama Bay,Japan,Aquaculture Sci.,57(3),417-422