D.Y.F.Cオンラインアカデミー 4コマ水産学
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オンラインアカデミー

4コマ水産学

高本 采実

高本采実 先生

近畿大学農学部水産学科を卒業し、在学時はサメやマグロをはじめとした魚の研究に没頭。
現在はSNSや各メディアにて釣りと共に魚の生態をはじめとした豆知識をイラストと共に発信するなど、魚の魅力と釣りの魅力を伝えるために活躍中。

4コマ水産学「イシダイ」編

  • イシダイ
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  • イシダイ

どのお魚も成長に伴い!
棲む水深や場所・生活スタイルを
変えていくことはよくあります。

そんな中で今回はイシダイに注目!
イシダイの生活スタイルの変化には○○が密接に関係していたのです。

◆生息域
卵から孵化後(仔魚)・・・海の表層に浮遊
数日後・・・餌を捕りはじめる
その後・・・藻に付く
全長50mm前後(稚魚)・・・このぐらいまで成長した段階で海底に着く

⇒このように、成長に伴い海底へ移動していくことが分かります。

◆視力
実は、先に述べた
成長段階による生活様式の変化や索餌行動は
同時期における「視力」と密接に関係しているのです。

◆視力測定
イシダイの視力を水槽内で測定しました。
測定方法は、
・イシダイの全長
・餌の大きさ
・餌に反応した距離
より算出しました。

その結果がこちら(一部抜粋、小数第3位を四捨五入)
<仔魚>
全長・・・視力
4.0mm・・・0.0075
5.5mm・・・0.011
6.8mm・・・0.02

<稚魚>
全長・・・視力
15mm・・・0.047
20mm・・・0.065
28mm・・・0.076
32mm・・・0.077
37mm・・・0.087

ちなみに、
稚魚期の全長38mmの段階で
成魚の視力になることが本研究で分かりました。

もちろん、水質や天候等の環境で見え方も変わってくるので
一参考として把握していただければと思います。

<参考文献>
Taeko Miyasaki(1993) The Change of Visual Acuity of Larvae and Juveniles of Striped Beakperch in Accordance with Their Growth,Nippon Suisan Gakkaishi,59(3),437-440

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