高本采実 先生
近畿大学農学部水産学科を卒業し、在学時はサメやマグロをはじめとした魚の研究に没頭。
現在はSNSや各メディアにて釣りと共に魚の生態をはじめとした豆知識をイラストと共に発信するなど、魚の魅力と釣りの魅力を伝えるために活躍中。
隠れ場所としてや、
漂流木や流れ物につく
天然餌料となる小魚を摂餌するため
(エサを食べるため)
ものかげを求めて密集する習性があるカツオ
そんなカツオ、群れを成すのですが
この群れにもタイプがあるのです。
◆瀬付魚群
魚礁や小島周りなど、瀬につくタイプの魚群
(*瀬…流れが速く水深が浅い場所)
体長41〜60cm(2〜3才魚)
のカツオが群れています。
40cm以下(1才魚)や61cm以上(4,5才魚)が
この群れに混ざっていることは稀です。
魚群内のカツオの90%は
体長サイズ差が8cm以内!
と、同じサイズのカツオが群れているのです。
そして比較的痩せ型なんです。
◆鳥付魚群
鳥につくタイプの魚群。
体長20〜80cm(1〜5才魚)
のカツオが群れています。
魚群内のカツオの70%は
体長サイズ差が8cm以内!
ほぼ同じサイズ(単一年令)
のカツオが群れているのです。
また、50cm級を境に
若令魚→痩せ型
大型化→肥満型へ移行
と、魚体が大型化するに伴って肥満型になっていきます。
◆もの・生物付魚群
木などの流れ物や、サメ・クジラなどの生き物につくタイプの魚群。
漂流物:25〜60cm(1〜3才魚)
→体長誤差範囲:6〜25cm
サメ・クジラ:31〜60cm(1〜3才魚)
→体長誤差範囲:10〜27cm
なんとこのグループには、
61cm以上はほぼいません。
そして、この もの・生物付魚群、
25〜35cm(1才魚)は鳥付魚群よりも肥満型
50cm以上の大型化になるにつれて痩せ型となっていくのです。
総じてこの”もの・生物付魚群タイプ”は
複数の年令魚が混ざる混成群なのです。